自分を知り、仲間を活かし、組織を強くするコミュニケーション〜「幸福追求」の実現に向けた全社研修を担当しました。
日頃、組織づくりの伴走やコーチングを通じて数多くの企業様と関わっていると、経営者や人事担当者の方からこんなお悩みをよく伺います。
- 「世代間の価値観の違いから、お互いの意図が正しく伝わらずにすれ違ってしまう」
- 「悪気はないがコミュニケーションミスで人間関係がトラブルにつながる」
こうした組織の課題は、組織の根底にある「コミュニケーションの質」や、目に見えない「心理的な壁」に起因しているケースがほとんどです。
変化が激しく先行きが不透明な現代において、互いの強みを活かして協力し合える組織を作れるかどうかは、企業の競争力を左右する極めて重要なテーマとなっています。
理念に基づいた人財育成と、毎年の全社研修

こうしたコミュニケーション課題に対し、根本的なアプローチで組織づくりに取り組まれているのが株式会社渡辺組様です。
同社は「企業活動の基本は人であり、人は『財』である」という強い信念のもと、日頃から人財育成に大変力を入れられています。
その一環として、学びによって日々成長するチームを作るため、毎年全社研修を実施されており、今回はご縁あって私がその登壇を担当させていただきました。
私が今回、プログラムを設計する上で最も大切にしたのは、研修の内容を渡辺組様の企業理念である「幸福追求〜より良い人生を生きる〜」と深く紐づけることです。
社員一人ひとりが自分自身と向き合い、同時に仲間を深く理解することで、組織全体の「幸福度」を高めていく。働く人々の幸福感と安心感が土台にあってこそ、生産性が向上し、離職を防ぎ、持続的に成長する強い組織が生まれるという本質的な考え方が背景にあります。
「何を言っていいか分からない」同世代の共感と対話

当日は、日々の業務から少し離れ、非常に前向きで和やかな雰囲気の中で進行しました。
研修の序盤で「自分たちは口下手だから!」と少し照れくさそうにされていた現場を支える職人さんたちのグループです。
ちょっとした声かけをきっかけに自然と笑顔がこぼれ、次第に前のめりになって互いの対話を楽しんでいらっしゃる姿がとても印象的でした。
実は私自身も、「背中を見て覚えろ」と言われて育った世代です。
だからこそ、「今の時代、若手に対して何をどう伝えていいのかわからないと戸惑うこともある」という私の等身大の想いをお話ししたところ、同世代と思われる多くの方々が深く頷いてくださいました。
最初は戸惑いがあった方も、組織を良くするためのコミュニケーションのコツを一緒に考えていくうちに、すんなりと心を開いて受け入れてくださり、誰もが安心して本音を言える環境づくりの重要性を、全社で再確認する時間をご一緒できたことを大変嬉しく思います。
対話の積み重ねが「自分ごと」に変わった瞬間
そして、研修の終盤で私にとって最も嬉しく、胸が熱くなる出来事がありました。
それは、今回の研修テーマに基づき私が設計したプログラムの最終形を、視覚化してまとめた1枚のスライドを提示した時のことです。
それは、渡辺組様の企業理念である「幸福追求」への道筋を描いた図でした。

「自分を知り、仲間と繋がり、組織が強くなることが、最終的に自分自身の幸福(より良い人生)に繋がっていく」
このサイクルをこの研修では考えてきましたとお伝えした瞬間、多くの方が深く頷き、ご自身のスマートフォンを取り出して、熱心にそのスライドを写真に収めてくださいました。
これは単に図解が分かりやすかったからではありません。
3時間という時間をかけ、参加者の皆様ご自身でじっくりと対話を重ねていただいたからこそ、企業理念という少し遠くに感じがちな言葉が、日々のコミュニケーションという現場の行動と結びつき、皆様の心に「自分ごと」としてスッと落ちたのだと確信しています。
自律した組織への確かな一歩:満足度91%の反響
終了後のアンケートでは、34名の方にご回答いただき、5点満点中で「平均4.38点」、さらに全体の9割以上(約91%)が「4点以上」の高評価をつけてくださるなど、私自身も驚くほど熱量のこもったお声を多数いただきました。
- 「日々の関わりの中で、意識を変えていきたい」
- 「相手の多様な側面を認め、積極的にコミュニケーションを図りたい」
といった前向きな感想が並び、一人ひとりが自ら考え行動する主体性の芽生えをひしひしと感じました。
組織の風土やコミュニケーションの質は、一朝一夕で劇的に変わるものではありません。
しかし、企業理念と紐づき、等身大の対話から生まれた今回の経験は、渡辺組様のさらなる飛躍と、働きがいのある強い組織づくりに向けた確かな第一歩となるはずです。
私自身も講師として皆様の姿を拝見し、企業が持続的に成長していく上で、「人財」への投資がいかに重要であるかを改めて実感する有意義な時間となりました。
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